夏のマスクは熱中症のリスクがアップ!仕事中も外出時も使用は臨機応変に
「新しい生活様式」の一環として、外出時のマスク着用が推奨されています。その影響による増加を懸念されているのが熱中症です。熱中症は、屋外だけでなく条件によっては屋内でも起こる危険性があるため、マスクを着用しながらの作業や通勤は、これまで以上に気をつける必要があります。そこで今回は、なぜマスクをすると熱中症のリスクが高まるのか、その原因と予防、そしてもしもの時の対処法までをご紹介。万全の対策をとって、日本の暑い夏を元気に乗り越えましょう。
マスク時のこんな身体の変化が熱中症リスクを高める
マスクには、さまざまなメリットがありますが、一定の条件下によっては逆にリスクになることがあります。
例えば、マスクをつけると
・心拍数
・呼吸数
・血中二酸化炭素濃度
・体感温度
が上昇すると言われています。
人は汗だけでなく、呼吸によっても体温調節を行っていることは、あまり知られていません。夏場の呼吸は、冷たい空気を取り入れることで熱を発散し体温を下げる役割も担っていますが、マスクをすると熱がこもり、むしろ体温を上昇させてしまうのです。さらに、心拍数や呼吸数、血中二酸化炭素濃度や体感温度が上がることで、身体の機能が正常に働きづらくなり、熱中症をおこしやすくなると言われています。
マスク時の熱中症を防ぐには?
通常の熱中症対策を万全に行いながら、マスク着用時の注意点をしっかり守りましょう。
<マスク着用時の注意点>
・ソーシャルディスタンスを守れる場所では、マスクをはずす
マスクをつけることが熱中症のリスクを高めます。屋外で人と充分な距離(少なくても2m以上)がとれる場合は、マスクをはずしましょう。
・強い負荷のかかる作業や運動は控える
マスクをしたまま息が切れるような作業や運動を行うことは大変危険です。負担の大きい作業や運動は控えましょう。
・小まめな水分補給をいつも以上に行う
マスクをしていると、口の中の渇きに気づきにくくなります。喉が渇いた感覚がなくても、小まめに水分を補給しましょう。
・マスクをはずして休憩する時間をとる
ソーシャルディスタンスを守れる場所で、定期的にマスクをはずし休憩をとりましょう。
そのほか、通常の熱中症と同様
・3食しっかり食べる
・良質な睡眠をとる
・炎天下の中、無理に出歩かない
・屋内ではエアコンを使い、快適な室温を維持する
・体調が悪い時は休む
などに注意し、熱中症を防ぎましょう。
もし熱中症かなと思ったら
少しでも体調に異変を感じたら、無理せず涼しい場所に移動し早めに休憩をとりましょう。エアコンの効いた屋内が望ましいですが、もしソーシャルディスタンスがとれない場合は、屋外の日陰や風通しのよい場所などでもかまいません。1人で対処が難しい時は助けを求め、水分補給のほか、脇の下や股関節、足首などを冷やしましょう。また、意識がない、自力で水分がとれないなど症状が重い熱中症の場合は、周りの人が119番通報を行い、速やかに医療機関を受診しましょう。
参考HP:厚生労働省<「新しい生活様式」における熱中症予防行動のポイント>
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_coronanettyuu.html
<まとめ>
いかがでしたか?熱中症の怖いところは、気温はさほど高くなくても、湿度が高いとリスクも高まるところです。日本の夏は湿気もひどく、気づかぬうちに熱中症が進んでいることもあります。マスクをはずし休憩をとることを意識しながら、日頃から体調を整え、水分補給をたっぷり行い、もし少しでも体調に異変を感じたら早めに休む。熱中症は時に命を奪う怖い疾患です。しっかりと予防して、夏を元気に楽しみましょう。