滋賀県は、日本茶発祥の地!?新茶の季節に「近江茶」を堪能しよう


「夏も近づく八十八夜~♪」野にも山にも美しい若葉が茂り、今年も爽やかな風が吹き抜ける新緑の季節がやってきました。冬の間、ずっと力を蓄えてきた茶木もいっせいに芽吹き、お茶所は新茶の最盛期を迎えています。実はこの日本の国民茶でもある緑茶のルーツが、滋賀県であることをご存知でしょうか?緑茶といえば、宇治や静岡などが有名ですが、滋賀県には日本の五大銘茶の一つにも数えられる「朝宮茶」をはじめ、おいしい緑茶がいまも栽培されているのです。そこで今回は、ぜひ飲んで欲しい、滋賀県の緑茶をご紹介します。

緑茶のルーツは比叡山にあった!

日本に緑茶が誕生したのは、1200年前。滋賀県の現在の大津市に生まれ、後に日本の天台宗の開祖となった最澄が、中国の唐より緑茶の種子を持ち帰り、比叡山山麓にまいたことが始まりといわれています。大津市には今も当時のものとされる茶園が残っており、日吉大社ではその子孫の木からとれたお茶を現在も神事に使っているのだそうです。

緑茶といえば、お隣京都の宇治が有名ですが、「宇治は茶所。茶は政所(まんどころ)」と茶摘みの歌にも出てくるほど滋賀県は銘茶の産地。この「政所茶」をはじめ、日本五大銘茶の一つ「朝宮茶」や「土山茶」など上質な緑茶が今も栽培されていて、これらは「近江茶」と呼ばれています。

 

産地によって、味わいの異なるさまざまな緑茶が楽しめる

同じ滋賀県内の緑茶でも、産地によって実にさまざまな味わいを楽しめるのだとか。例えば、最大産地である「土山茶」は、味が濃く、二煎、三煎とふくよかな味わいが続くのに対して、「朝宮茶」は豊かな香りが特徴的。そして茶木のほとんどが在来種で自然記念物に指定される樹齢300年以上の茶木からも茶葉が摘まれる「政所茶」は、幻の茶として珍重されています。

このほか、「北山茶」や「水口茶」など、東近江を中心においしい緑茶が栽培され、製茶園やお茶屋さん、インターネットなどで購入することができます。

 

加工品でも「近江茶」を楽しもう!

滋賀県内の道の駅やお茶屋さんでは、さまざまな緑茶の加工品も販売されています。緑茶をまるごと食べられるパウダーや、ジャムやクッキー、カステラやケーキなどのスイーツ、薬味、茶塩、石鹸など。手軽に近江茶を試してみたい人は、ペットボトル入りも販売されているので、ぜひ試してみてくださいね。

 

近江茶の詳しい情報は、一般社団法人滋賀県茶業会議所のHPをご覧ください。

http://shigacha.chu.jp/

 

<まとめ>

いかがでしたか?新茶には、リラックス成分で知られるテアニンもたっぷり。5月病かなと元気が出ないときにも、新茶はぴったりです。爽やかな風に吹かれながら、新茶が芽吹く茶畑の風景をドライブがてら見に行くのもいいですね。改めて何気なく住んでいる町や近くの町に目を向けてみると、素晴らしいことやものにきっと出会うことができます。みなさんもぜひ「近江茶」の新茶や加工品を楽しんでみてくださいね。