NHK大河ドラマ「麒麟がくる」の主人公、明智光秀ゆかりの地、滋賀県坂本が熱い!
滋賀県は、戦国時代から江戸時代にかけて数多の城が築かれた、城の国。その数なんと1300以上!ただ、安土城のように城跡だけのものも多く、かつての名城はひっそりと時を刻んでいます。その中でも今注目を集めているのが、2020年のNHK大河ドラマ「麒麟がくる」の主人公でもある、明智光秀の居城「坂本城」です。当時、宣教師として来日していたルイス・フロイスが書いた「日本史」の中でも、安土城に次ぐ名城だと謳われた坂本城跡の周りには、光秀ゆかりのスポットも点在し、今、とっても熱い歴史スポットとなっています。
坂本城
1571年(元亀2年)に起こった比叡山焼き討ちのあと、織田信長が没収した坂本周辺の土地(当時の滋賀郡)を明智光秀に与え築かせたのが「坂本城」です。光秀は、この城を居城とし、本能寺の変後、山崎の戦いで敗れた後も坂本城を目指しましたが、落ち武者狩りの手にかかり、自刃したと言われています。城主亡き後、娘婿だった秀満が籠城しましたが、羽柴秀吉の軍に包囲され、最後は光秀の妻子とともに自ら火を放ち自害、名城と称賛された坂本城は姿を消しました。
実はこの坂本城は、「湖に沈む幻の城」とも言われていて、石垣などその面影の多くは、琵琶湖渇水時にしか見ることができません。ですが、現在周辺には、光秀の像が建つ「坂本城址公園」や光秀の陣太鼓がある「盛安寺」、光秀の供養塚と伝わる「明智塚」や「坂本城本丸跡碑」などがあり、光秀の足跡をたどることができます。
■坂本城址公園
〒520-0105
滋賀県大津市下阪本3丁目1
西教寺
明智一族の菩提寺。聖徳太子によって創建され、全国に450以上の末寺を持つ天台真盛宗の総本山としても有名です。比叡山焼き討ちのあと、寺の復興に光秀が尽力したことがきっかけとなり、光秀の供養塔や明智一族の墓のほか、光秀ゆかりの書物が今も残されています。
■西教寺
〒520-0113
滋賀県大津市坂本5丁目13-1
聖衆来迎寺
比叡山延暦寺の念仏道場として栄えた天台宗の寺院。織田信長の小姓である森蘭丸の父、森可成の墓があったことから、比叡山焼き討ちの際も難を逃れ、現在も貴重な寺宝が数多く残る「比叡山の正倉院」と呼ばれています。さらに入口には、坂本城の城門が移築された表門があり、光秀の生きた時代の息吹を感じることができます。
■聖衆来迎寺
〒520-0104
滋賀県大津市比叡辻2丁目4-17
<まとめ>
いかがでしたか?明智光秀と言えば、これまで美濃国(現在の岐阜)が出生地とされてきましたが、実は現在の滋賀県多賀町の中央部にある「佐目」であったという古文書が発見され、ますます滋賀県が注目されています。戦国時代の中心地であった滋賀県は、明智光秀はもとより、光秀を取り巻く大河ドラマの登場人物たちの物語が数多く残る歴史深い場所です。今回ご紹介した大津市坂本周辺は、石畳の美しい寺社仏閣が多い町。近くにはおごと温泉もあり、光秀の足跡をたどりながら、グルメや温泉なども楽しめます。これからの季節、梅や桜など季節の草花も楽しみながらのまち歩きもおすすめです。